80歳 現役編集者の “徒然なる我儘に”

じゃこめてい出版の最年長編集者が手掛けた書籍の紹介と思い出の日々を綴る。人生の編集日記。

2022-01-01から1年間の記事一覧

秋晴れの空の下

霊峰は真白き冠を戴て高圧鉄塔により沿ひ浮ぶ 目のさめるような秋晴れの空の下、雪をかぶった富士山がくっきりと見えた日があり、読んだ歌です。 「富士山が見えるよ」とおもわずいるはずのない夫によびかけて、 「そうか、もういないんだ」とつぶやく。そん…

リハビリは難行苦行 パート3 秋日和リハビリ散歩

秋日和金木犀の匂い満ついつか来た道夫(つま)と連れ立ち 暦の上では、そろそろ秋も深まりという今日この頃のはずでしたが、台風(と真夏日)が毎週のようにやってきて、秋晴れの行楽シーズンが、毎日天気予報と空を睨めっこという方が、多かったのではと思…

リハビリは難行苦行? パート2 

リハビリは難行苦行といふ吾に「頑張りましょう」と事もなげなる パーキンソンと病名が診断されて2ヶ月半。 今は、なにもかもができなくなっていくような不安感も薄れ、薬と週二回のリハビリ、そして「大丈夫ですよ」「もう少しです」「がんばって」というよ…

リハビリは難行苦行?パートⅠ

散歩中ころんで鼻血を大量に出したのは、3ヶ月前のことです。 その後歩行がスムーズにいかないなど、体調が急激に悪くなり医者に行ったところ、MRI 検査を受けることとなり(この検査、真っ暗な洞窟に入られたようで怖くて15分間目を瞑ったままでした)その…

だあれもいない一本道

浮かび来るふるさとはいつも夕焼け だあれもいない一本道が続く 戦争(とは第二次世界大戦のこと。歳がわかってしまいますね)中疎開していた母の実家の村から街へと続く其の一本道は、1日2回土ぼこりを立ててバスが通るだけ。 母は終戦の次の年にその地で亡…

ハイジのミルク

目覚めれば虹色の風になぶられて今朝のハイジのミルクのにほひ ハイジといえば誰もが思い浮かべるのがテレビアニメの「アルプスの少女」。あの冒頭のホルン(?)の後に続く陽気なヨーデル、おなじみの軽快なメロディ乗せて歌われる歌と共に大空に向かってブラ…